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Liferayアップグレードの流れと注意点

今回はLiferayのアップグレード(バージョンアップ)の方法と気を付けるべき点について見ていきます。ターゲットとしているLiferayのバージョンは、6.0、6.1、6.2あたりです。

Liferayアップグレードの大まかな流れ


まず、Liferayをアップグレードする際に必要なデータは以下の2つです。
  • データベース
  • ファイルシステム上のファイル(文書ライブラリ等で管理されるファイルのストア)

基本的にはこの2つを新しいバージョンのLiferayに食わせれば、あとは自動的にLiferayがアップグレードの処理を行ってくれます。では、もう少し具体的にLiferayアップグレードの流れを見てみましょう。

  1. 新バージョンのLiferayをインストールする(起動はしない)
  2. 旧Liferayを停止する
  3. 文書ライブラリストアを必要に応じて新Liferayにコピーする
    • ローカルファイルシステム上で管理していれば、<liferay_dir>/data/document_library を旧Liferayから新Liferayにコピーする
    • DBやNAS上で管理していれば、ファイルのコピーは必要ない(portal-ext.propertiesの確認・見直しは必要)
  4. 旧Liferayのportal-ext.propertiesを新Liferayにコピーし、設定の見直しを行う
    • バージョンの違いによる設定項目の追加/廃止などを反映する
    • DBの接続設定、文書ライブラリのストア設定(dl.store.impl)まわりを確認する
    • その他、アップグレード時のバージョンの違いを吸収するための設定を行う(後述)
  5. 新Liferayを起動する
    • catalina.outをtailし、アップグレード時に問題が発生しないか監視しておく
  6. 新Liferayに追加のプラグインやカスタムモジュールをデプロイする
  7. [データベースもアップグレードや移行が必要な場合] 他のDBにデータをエクスポートする
    • Control Panel -> Configuration -> Server Administration -> Data Migrationで他のDBにデータをexportする
    • その後portal-ext.propertiesのDB接続設定を変更してLiferayを再起動するだけで移行完了
  8. インデックスをリビルドする
    •  Control Panel -> Configuration -> Server Administration ->Resources -> Reindex all * indexes.
    • catalina.outをtailして進捗状況を監視しておく

以上が基本的な流れです。 DBのスキーマ変更などのアップグレード処理は新Liferay初回起動時に全て自動で行われます。


注意点(主にportal-ext.propertiesの設定について)


Liferayに限りませんが、ソフトウェアはバージョンを重ねるにつれて新しい機能が実装されたり、既存機能の仕様が変更されたりします。そのため、Liferayをアップグレードする際にはそのバージョンに応じて適切な設定を行っておく必要があります。

例えば、Liferay 6.1からLiferay 6.2にアップグレードする際には、以下の設定をportal-ext.propertiesに追記する必要があります。
passwords.encryption.algorithm.legacy=SHA

これは、デフォルトのパスワード暗号化アルゴリズムが6.1と6.2で異なるためで、この設定を追加しないとアップグレード後、ユーザログインで失敗するようになってしまいます。

また、6.1系のアップグレードプロセスにはアップグレード後にコントロールパネルにアクセス出来なくなるという既知の問題があるため、以下の設定をportal-ext.propertiesに追記する必要があります(アップグレード時だけ設定し、アップグレードが完了したら削除しましょう)。
verify.frequency=-1

その他、必要な設定についてはLiferayのユーザガイドに詳細が書かれています。


まとめ


簡単に紹介させていただきましたが、Liferayアップグレードが簡単に実施できることをお分かり頂けましたでしょうか。もちろん、カスタムポートレットやテーマ、プラグインを利用している場合は、それらがアップグレード後も使えるか確認して必要に応じて修正する必要があります。しかし、Liferayはそれらのカスタムモジュールをコアと比較的疎結合な形で実装することができるので、それなりに現実的なものとしてアップグレードを検討できると思います。

今回紹介した内容はLiferayのユーザガイドにも記載されているので、詳しい情報が必要な方はこちらも見てみてください。

※ 本記事は aegif Labo Blog の投稿から引用しています。

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