IFRS(国際財務報告基準)対応支援コンサルティング

IFRS(国際財務報告基準)対応プロジェクト

(3)プロジェクトにおいて各企業で必要となる作業

それでは、このIFRSとのコンバージェンスという一連の流れを受けて、各企業にはどのような作業が生じるでしょうか。

少なくとも下記に列挙した作業は追加的に生じる見込みであり、この他にもロードマップの策定や作業ツールの開発といったIFRS対応を円滑に進めるための準備も必要になってくると考えられます。

IFRS対応により生じる作業作業の説明
関連する会計基準の整理 IFRSとのコンバージェンスに伴い、対応する会計基準等が次々と公表されているため、貴社に関係する会計基準等を洗い出し、整理する必要があります。
インパクト分析 会計基準適用による金額その他の影響を分析し、準備作業の優先順位付けや適用による財務諸表への影響等の判断材料とする必要があります。
必要となる情報の整理 会計基準によっては、従来は収集していなかった情報が必要となるものもあり、直前の対応では間に合わない場合があるため、会計基準ごとに必要となる情報、関連する部門等、事前に元データを整理しておく必要があります。
トライアルの実施 セグメント情報の作成のように関連する部署が多いなど難易度が高い場合には、事前にトライアルを実施して、数値の正確性を検証する必要があります。
グループ関係者への説明 グループ会社の経理担当者等や経営者等の関係者に対して、会計基準の趣旨や適用時期等の説明をして、理解を共有する作業が必要です。
会計監査人への説明 会計基準によっては、会社判断の経緯・根拠等について、担当する会計監査人と合意しておく必要があります。
グループ会計基準の作成 内部統制上も作成が要求されるグループ会計基準について、新たな会計基準等の適用にあわせて、随時、日本語及び英語等の言語にて改編していく作業が必要となります。
人材の育成 工事進行基準のようにプロジェクトの進捗管理方式から変えていかなければいけない会計基準もあり、経理部門だけでなく、現場からバックオフィスまで幅広い担当者の教育が必要となります。