RPAとは何なのか?どうしてRPA導入のプロジェクトは上手く進まないのか?
2010年頃から国内外の企業で拡がり始め、ここ数年は大企業だけでなく中小企業へも急激に導入が進んでいるRPA。
多くの業務の効率化に貢献している反面、上手くいかないケースも散見されます。今後アフターコロナの働き方改革も進み
さらに重要性を増すRPA導入について、「なぜ失敗するのか」「どうすれば成功できるのか」を解説します。
RPA(Robotic Process Automation)は、
これまで人間が手作業で行っていた作業を
ロボットに代行させることであり、
主にパソコン上での作業を自動化します。
作業を行うRPAロボットは、RPAソフトを使ってノンプログラミングで制作され、自動実行(もしくは手動実行)されます。 2018年の国内RPAソフトウェア市場は前年比成長率が113.5%と、世界平均と比べても急速に成長しています。
RPAロボットができる作業は、あらかじめ決められたルールに則り、
情報の「収集」「チェック」「加工」「統合」「出力」などを行うことです。
例えば、メールで受信した商品の注文情報を読み取り受注管理システムに登録する、といった作業が行えます。
品質向上
業務効率化
スピードアップ
人件費の削減
RPAを活用して業務の自動化を図る企業が年々増加していますが、その一方で導入しても効果が表れなかったり運用上の問題に悩まされ、
RPAが本来持つ力を活かすことができず、失敗してしまう企業も多いと言われています。
導入効果がでない
導入に至らない
運用に問題がある
では、なぜこのように時間とお金をかけたにも関わらずプロジェクトは失敗してしまうのでしょうか。
上記3点を含めた様々な失敗事例を
紐解いてみると、
2つの大きな原因が
あることがわかります。
1つは、RPAが最適ではない業務をRPA化してしまうことです。RPAは業務を自動化するツールですが、その目的(自動化したことによって得たい効果)は、業務効率化、品質向上、スピードアップなど、企業によって様々です。そして、その目的を達成する手段はRPAだけではなく、業務プロセスの見直しや、既存システムの設定変更など、様々な手段があるはずなので、どの手段が最適なのか吟味して決めることが重要です。しかし、実際には明確な目的意識を持たずにRPA導入を進めてしまっているケースも少なくなく、これがRPA導入判断を誤らせる1つの要因になっています。
また、RPAを導入すること自体が目的化しているプロジェクトも多く、このような場合は既存業務をRPAに置き換えることだけが淡々と進められた結果、低い投資効果、運用コストの増大といった失敗を招く可能性があります。
もう1つの失敗原因は、RPA導入計画時に運用への配慮が不足していることです。RPAの導入を急ぐ企業も多いですが、長期・安定運用を意識してRPA導入を進める必要があります。さもないと様々な問題を引き起こしてしまいます。例えばミッションクリティカルな業務にRPAを活用する場合、障害による停止、不具合による誤動作が会社に大きな損害を与えてしまう可能性があります。 これを回避するため、社内やRPA開発ベンダー(または導入ベンダー)の役割を整理し、リカバリーできる体制を構築しておきましょう。
導入構想の策定
まずは目的を明確化し、その目的を達成する手段について、しっかり考えることが重要です。
その結果、RPA導入が最適ということになるのであれば、導入計画を立て、体制を整えていきます。基本的なことではりますが、
この基本を抑えることがRPA導入を成功させる一番のポイントです。
目的
何を実現したいのか明確にする
手段
RPA以外の手段も含めて検討する
計画
長期・安定運用を意識して導入計画、運用計画を立てる
体制
それぞれの役割を整理し、導入・運用できる体制を構築する
2つ目に、社内にリソースが無い、適切な人材がいない、といった場合は、外部のリソースをうまく活用してください。RPA導入前の構想企画からRPA導入後の運用までの全フェーズで外部リソースを多用してしまうと導入・運用コストが高くつきます。最初は多くを外部リソースに頼ったとしても、社内教育を行いながらRPA人材を育て、徐々に外部リソースの割合を減らしていくことが大事です。
豊富な実績
幅広い支援実績
高い技術力